柚子(ゆず)は、ミカン科の常緑小高木、代表的な香りミカンで晩秋から冬にかけて鮮やかな黄色の香り高い実をつけます。5月には枝先や葉の脇に白色の5弁花が咲き、夏に出回る「青ゆず」と、秋以降に出回る「黄ゆず」があり、料理によってそれぞれ使い分けられてます。ゆずの高貴な香りは邪気を払い、黄色い実は子孫繁栄を意味する縁起のよい植物として、古くから日本人に愛されてきました。ゆずの原産地は中国の揚子江上流で、奈良時代前後に日本に伝わったといわれています。
ゆずにも色々と種類があり、ゆずは別名を本柚子といい、花柚(はなゆ)はゆずの近縁種で香りがとてもよく、獅子柚子・鬼柚子は、ブンタンの仲間です。スダチは柚子の近縁種で「酢橘」と書くようです。酸っぱさが増しますね。
柑橘類は地植えで大きく育てるイメージが強いですが、じつは鉢植えでも栽培することができます。自家製のゆずは農薬などの心配をすることなく、さまざまに楽しめるのがうれしいところ。
<環境・植え付け・水やり>
ゆずは日光を好みます。日当たりは花数に影響が出るので、結果、収穫の数にも差が出ます。
柚子(ゆず)の植え付けは、芽が動き出す前の3月~4月が適期。接ぎ木苗の場合は、接いだ部分が地上に出るように調整し、根が飛び出さないように植えます。鉢植えの柚子(ゆず)は、根のまわりが早いので、2年に1回程度は一回り大きな鉢に植え替えるような心づもりでいましょう。
柚子(ゆず)は水を好むので、なるべく水を切らさないようによく観察しましょう。
<剪定・切り戻し>
実をつけるためには木の形が重要。若い木の場合は2~3年は込み合っている枝を間引く程度にとどめ、枝を育てて。
ある程度枝数が増えたら異なる方向に伸びている太い枝を2~3本を選び、横に広がるようにロープなどで誘引して陽がよく入るように。柑橘類は枝が直立していると実がなりにくい性質があるようで、横に広がった形になるように誘引するのです。
柚子(ゆず)の剪定は、収穫後の3月~4月に幹まで日が当たるように枝を間引き、幹周辺の風通しを良く。
実がならなかった枝は、10月頃に春に伸びた元気な枝まで切り戻し剪定をするのが良いようです。
<花と実>
柚子(ゆず)の花は、初夏に白い小さな花が開花し、実は夏に青ゆずとして(間引き)収穫したり、秋以降に黄色く色づいてから収穫をします。実の色が黄色くなってからも長く実をつけていると、翌年の実つきに影響が出まるようです。
<摘芯(摘心)・摘果>
植え付け後2年までは、実を摘果して株の生長を促すと、3年目以降の実つきがよくなるとか。
まずは樹の成長が大切ですね。
<冬越し>
柚子(ゆず)は、多くの柑橘類に比べると耐寒性があり、マイナス7℃程度までの耐寒性があります。
寒さの厳しい地域では、寒風が通り抜けるような場所に植え付けるのは避けてあげるほうが良いですね。
柚子(ゆず)は種から育てると、実がつくような株に生長するまではとても長い時間がかかるそうです。
「桃栗三年柿八年、ゆずの大馬鹿十八年」ということわざがあるほどです。接木をした苗木から育てても実がつくには3年ほどと言われています。
ゆずは実が付くまで時間がかかりますが、可憐な白い花や葉からも香りがするので、剪定や摘果の際にも楽しむことができます。たくさんのゆずの実を収穫できるように気長に育て、収穫ができるようになったら様々な方法で楽しみませんか。
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