前回、頭(知性)を優先して身体のセンサーを無視し続けると、心身がオーバーヒートして「寝ても取れない疲れ」になってしまう、というお話をしました。
けれど、この記事を読みながら、こんな風に感じられた方もいるのではないでしょうか。
「生活のためにお金が必要だから、割り切って働くしかない」
「嫌だからって、今すぐ仕事を辞められるわけじゃないよね」
本当に、その通りですよね。私たちは日々、生活のため、仕事のために切実な現実を生きています。成果や効率が求められる現世のルールの中で、割り切って行動することで、なんとか自分を奮い立たせ、日常を回さざるを得ないときが誰にだってあります。自分の微細なセンサーを一時的にオフにして頭(理性)で動くこと。それは、この物質世界を生き抜こうとする戦い方です。
頭で「これは生活のため」と割り切って働くこと自体は、決して悪いことではないと思うのです。それは、あなたが生活を、そして大切な毎日を一生懸命に守ろうとしている強さでもあるからです。
知性は割り切れても、身体のセンサーは嘘をつけない
ただ、頭でどれだけ「割り切ったぞ」と自分を納得させていても、私たちの身体のセンサーは、嘘をつけずに正直にストレスをキャッチし続けているのかもしれません。
頭がどれほど割り切っていても、身体はピリついた空間に緊張し、腑に落ちない言葉に胃を重くして、あなたのために一生懸命ダメージを引き受けてくれています。私たちは時に、自分を奮い立たせるために身体を酷使する役割の中に、身を置かざるを得ないときがあります。だけど、本当に大切なのはここからです。
私たちが戦うために身にまとったその「役割(システム)」に、自分という存在のすべてを、絡め取られてしまわないこと。
あなたが頭をフル回転させて前線で戦っているとき、身体はその理不尽な重圧や緊張を、文句も言わずにすべて引き受けてくれています。「なんかモヤモヤする」と小さなブレーキをかけながらも、主人が「行くぞ」と決めたアクセルを信じて、必死についてきてくれているのです。だからこそ、もし「割り切ってがんばる時間」があるのなら、その後に「がんばってくれた身体を温かく労う時間」までを、ひとつのセットにしてあげるのはいかがでしょうか。現世のルールの中でどれだけ泥臭く戦ったとしても、その役割(システム)に、あなたのすべてを、魂までを絡め取られてしまわないために。
外側のシステムから、抜け出す時間
一日の終わり、頭が「今日の任務は終わった」とスイッチを切っても、身体の奥深く(神経系)はまだ戦いの場に取り残されたまま、ガチガチに強張っているかもしれません。その流れの中に、身体だけを置き去りにしてはいませんか。
日中は大人の知性として、生活のためにしっかり割り切ってがんばる。けれど一日の終わりには、置いてきぼりにして戦わせてしまった心身と共に、システムの外へと脱出しましょう。脱出といっても、難しい修行や特別な瞑想は必要ありません
「今日も無理なルールに付き合ってくれてありがとう。もう戦わなくていい、おつかれさま」
スマホの画面を伏せて、数分だけ静かに座ってみる。呼吸の波に合わせて、強張った背中をそっと伸ばしてみる。そして、今日もあなたのためにすべてを差し出して戦ってくれた身体(たとえば重たい頭を支え続けた首や、緊張で固くなったお腹)に、そっと手を当てる。
お気に入りの香りを深く吸い込んだり、温かいお風呂に浸かったりしながら、身体のつぶやきを優しくハグする。
「がんばらせっぱなしにしない」という循環
この「がんばらせっぱなしにしない労い」というひとつの循環があることで、頭と身体の内戦は静まり、身体はちゃんと安心を感じて、受けたダメージを少しずつ回復していくことができます。
そうやって、身体に愛を注ぎ、内なる境界線を溶かしていく。それは、社会の枠組みに絡め取られていた自分を解放し、知性と身体がひとつの純粋ないのちとして響き合う「聖なる調和」の時間です。私たちはまた、システムに縛られない、自分自身の真ん中へと戻ってくることができるのだと思うのです。
生きるために張り詰める自分も、その裏で健気に耐えてくれた身体も、どちらも愛おしいあなた自身です。日々を懸命に生きるあなたのすべてが、今日も静かに守られ、平和の中に還っていけますように。
だけど、あまりにも長く自分を張り詰め続けていると、その強張りが日常の当たり前になってしまい、自力では力の抜き方が分からなくなってしまうことがあります。自律神経が「ここはもう安全な場所だよ」というサインを受け取り損ねて緊張のスイッチが戻らなくなってしまうのです。
緊張をほどき、本来の心地よい調和へと還る
きらきらのセッションでお手伝いしているのも、まさにこの「外側のプレッシャーから一度離れ、本来の自分へと還るための調律」です。
長年張り詰め続けて、自力では強張りのほどき方が分からなくなってしまった神経系の緊張をほどき、本来の心地よい調和へと還っていく調律の時間を、ご用意しています。
今日、あなたのその愛おしい身体は、どんな日常を一緒に越えてくれましたか?
眠りに入るその前に、その健気な相棒にそっと触れて、今ここの心地よさを、静かに味わってみませんか。
きらきら
今日から始める、身体とのあなた自身との新しい対話。
日々の忙しさの中で、もしあなたが「自分という存在の根っこ」を見失いそうになったら。
外側の正解に合わせるのではなく、あなただけの「心地よい感覚」を一緒に探してみませんか?
富士山の麓、静岡県富士宮市大岩にて、身体と心を丸ごと捉え、本来の健やかさに還るためのセッションをお届けしています。
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