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【背骨の呼吸 ― ほどく、沁みる、満ちる】 

知らず知らずのうちに、神経が「しなやかさ」を失っていませんか? 

現代生活では、多くの情報に囲まれ常に何かを考えているように時間の効率を求められています。デバイスの画面を凝視し、アプリの通知に気を取られ、気がつけば奥歯を噛み締めたり、呼吸は浅くなっています。そんな自覚すらないほどに、私たちの神経は常に張り詰めていて、 身体全体も硬くしています。ただ身体を休めるだけでは、なかなか取れない疲れ。それは、筋肉の凝りだけでなく、身体の中心にある「神経」の緊張にあるのではないかと私は感じています。

脳と神経がもっとも求めているのは、酸素という「潤い」 

私たちの身体は約60兆個もの細胞でできており、そのひとつひとつが呼吸によって届けられる酸素を待っています。特に脳は、体重のわずか2%ほどの重さしかありませんが、全身が必要とする酸素の約20%を脳だけで消費する、極めてエネルギー消費の激しい場所です。脳から続き背骨で守られている脊髄神経もまた、脳と同じくらい酸素に対して繊細です。

ストレスや緊張で身体が固まると、比喩的な表現ですが、この大切な通り道が圧迫され、酸素の供給が滞りがちになることが想像できませんか?まるで、乾いた大地が雨を求めて縮こまっているような状態。

「背骨の呼吸」の実践 ── 細胞の隅々まで恵みを届ける 

細胞が求めているのは、内側から浸透する「潤い」なのではないでしょうか。 呼吸という名の恵みを、意識して隅々の細胞まで届けてあげること、この滞りを解消するために必要なのは、強い力で押すことではなく、ただ「隙間」を作って流れさせてあげることです。
 
では、神経を慈しむ呼吸を実践してみましょう。 
まずは、楽な姿勢で座るか、横になります。
最初にいまの自分の呼吸を観察してみましょう。浅くても、速くても構いません。ただ、「今はこうなんだな」と見守るだけで十分です。 

次に、頭から背骨を感じてみてください。自分を支えてくれている一本の柱。頭蓋骨や背骨で大切に守られている神経系、その細胞には、多くの酸素が必要です。
乾いた大地に雨が優しく染み込むように、ゆっくりと頭から背骨の隅々まで酸素が行き渡るような呼吸を送り届けてあげましょう。

中心から末端へ、内側からみずみずしく満ちていく 

頭蓋骨が開くような、繋がった背骨をひとつずつほどくようなイメージも助けになります。硬い殻の中に心地よい風が吹き抜け、内側の細胞がしっとりと潤いを取り戻していく感覚です。

そして、背骨の首の辺りから、手の先まで。
背骨の真ん中辺りから、各内臓まで。背骨の腰の辺りから、足の先まで。 中心から末端へ、呼吸がさらに流れていくように。

身体の隅々まで沁み渡るように、流れを遮らないように、余分な力みをほどいていく。
強く押さず、ただ流れていくように……。 
ゆったりとした呼吸を使って、少しずつ少しずつ、ひろく、深く。
内側から身体がふっくらと膨らみ、全ての細胞がみずみずしく満ちていく。

数分この状態に浸ってみてください。

頭に軽さを感じられたり、指先がじんわりと温かくなっていたりしませんか? それは、神経の緊張が解け、細胞のひとつひとつが酸素という潤いを受け取った体感覚です。 寝落ちできているならより効果的だと思います。

自分という器の中に「静かな場所」を確保する 

セルフケアにおいて大切なのは、自分の身体を「道具」としてではなく、慈しむべき「生命体」として扱うことです。このセルフケアには特別な道具も場所も必要ありません。ただ呼吸を身体の隅々まで送り、細胞を潤す。

自分という器の中にスペースを作る。そのスペースの軸こそが、自分の本質を大切にする勇気につながるのではないかと考えます。

あなたの内側にはこの「静かな場所」が存在しています。様子を確認して整える。立派なものを創り上げようと頑張る必要はありません。頭や背骨を中心とした、あなたの軸を大切に守りましょう。

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